入居者の死亡1

先日借家で一人暮らしをしていた祖母が亡くなると大家さんの態度は急変し、

敷金の返還はもちろん拒否し、遺族が1~2年家賃を払い続けてほしい・・・と言うのだが、

そこまでしないといけないのか?

(回答)

借家人が死亡した場合、

一般の賃貸借契約(「高齢者の居住の安定確保に関する法律」による特別な契約は別)では、

遺族が、借家人の権利義務関係をそのまま引き継ぐのが原則です。

したがって、解約の手続きを行わなければ、いつまでも家賃を支払い続ける義務がある一方、

敷金の返還請求権があります。

住む必要がないと思いますので、相続権を持っている人全員の意思を代表して、

相続人の一人が家主と交渉し、契約解除の手続きを行ったほうがよいでしょう。

なお、当然ながら、無駄な家賃を支払い続ける義務はありません。

家賃の違い4

家賃そのものではないが、後から入居した人が、

礼金を一切支払わずに入居していることを知った。

そこで、家主に、「礼金を支払わずに入居した人もいるので、

自分が支払った礼金を返却してほしい」と言ったが、拒否された。

何とかならないか?

(回答)

礼金というのは、法律上、何の決まりもないお金であり、

地域の慣行によって徴収しているに過ぎませんし、

契約後は、返却されないのがふつうです。

そして、契約時に、礼金の支払いを条件として契約しているわけですので、

あとから、返却を求めても、それが認められるわけはありません。

それに、礼金自体、他の物件との競争上、あるいは、時期によっては、

徴収しないケースもよくありますので、

他の人が礼金を支払わずに入居していたとしても、それを根拠に、

礼金の返却を求めることはできません。