同じ条件で入居していた人が、家主との交渉で、家賃の値下げをしてもらったという。
そこで、同じように、家主に交渉したところ、
「家賃の値下げをした人がいるからといって、事情も違うし、
同じように家賃の値下げに応じるつもりはない。」と一蹴されてしまった。
「では、その事情を教えてほしい」と言ったが、
それも、「個人のプライバシーに関わることなので話すことはできない」と言われた。
自分だけ、家賃の値下げをしてもらえないのは、不公平だと思うのだが、何とかならないか?
(回答)
借主には、家賃の値下げを要求する権利はあります。
しかし、どんな場合にも、家賃の値下げを要求できるわけではなく、
あくまで、不合理な家賃となった場合には、それを是正する権利があるに過ぎません。
家賃の値下げを勝ち取った人がいるからといって、
誰も彼もが同じように家賃の値下げをする権利があるわけではありません。
そして、家主が主張しているように、ほかの人の家賃を下げた理由について、
第三者(ご相談者)に説明しなければならない義務があるとはいえません。
家賃の値下げを要求したいのであれば、他の人の家賃値下げに関係なく、
ご相談者自身の部屋の家賃が不当に高くなっているということをきちんと説明し、
家主に家賃の値下げを受け入れてもらえるように交渉しなければなりません。