[国民生活センター] 賃貸住宅の敷金、ならびに原状回復トラブル

PIO-NETに寄せられた相談件数の推移

年度 2009 2010 2011 2012 2013 2014
相談件数 16,783 16,293 15,513 14,212 13,920 10,346(前年同期 10,361)

相談件数は2015年1月31日現在
※ここでは「借家」「賃貸アパート」「賃貸マンション」「間借り」などを「賃貸住宅」としています。

最近の事例

  • 娘が賃貸マンションの退去に際し、「備え付けのストーブの分解整備料金を請求する」と管理会社から言われた。娘と同様に寒冷地に住んでいるが、そのような話は聞いたことがない。支払い義務はあるだろうか。
  • 先日、10年以上住んだ築30年の賃貸アパートを退去した。立ち合い時に家主から、「支払い済みの敷金3カ月分を超える部分の修繕費を請求する」と言われた。納得がいかない。
  • 入居した賃貸アパートは、大雨の際に雨が排気口から吹き込むようで、その下に置いた荷物が濡れてしまう。にもかかわらず、大家がなかなか対応しない。
  • 1年7カ月住んだ賃貸マンションを退去した。大家から修繕費の請求書が届いたが、契約書の記載と異なるので、払いたくない。
  • 賃貸アパートを管理業者立ち合いで退去し、「補修費5万円」と言われたが、後日倍額の請求書が家主から届いた。当初の金額で支払いたい。
  • 5年間住んだ賃貸アパートを退去することになった。立会時に不動産業者から、「43万円の修理費を用意できなければ退去できない」と言われた。どうしたらよいか。
  • 賃貸マンションの契約をした。契約後に、前借主の残置物のエアコンと照明器具の撤去をしたが、撤去後の補修費用まで負担する義務があるだろうか。
  • 8年半居住した賃貸アパートを退去した。タバコを吸っていたということでクロスの張替え費用を請求されているが、契約書には書かれていないので払いたくない。
  • ペット禁止の賃貸アパートでフェレットを飼っていることがわかってしまい、退去することになった。敷金は家賃1カ月分を納めていたが、原状回復費として「規約違反をしたのだから」とさらに1カ月分を請求された。請求の根拠がわからず納得できない。
  • 賃貸アパートを退去したら、高額な修理代を請求された。「納得出来ない」と不動産屋に伝えたが連絡がない。どうしたらよいか。
  • ※「最近の事例」は、相談者の申し出内容をもとにまとめたものです。

国民生活センター 賃貸住宅の敷金、ならびに原状回復トラブル

[TBS]-民法改正で変わる生活、「敷金」返還スムーズに

民法改正で変わる生活、「敷金」返還スムーズに

私たちの生活に密着したルールが、まもなく変わろうとしています。例えばマンションの契約、DVDのレンタル、また飲食店のツケ払いに至るまで、生活の基本的なルールを定めている「民法」が120年ぶりに大改正。どのように変わるのでしょうか。

 おりしも引越しシーズン。男性が不動産業者と下見に訪れたのは都内にある築36年の物件です。

 「結構きれい、古いけど」(男性)
 「しっかりメンテナンスしてます」(業者)

 家賃は8万5000円。敷金・礼金は、それぞれ家賃の1か月分です。

 「退去の際にはクリーニングを行うので、敷金から通常であれば引かれるケースがほとんど」(業者)
 「どのくらい引かれる?」(男性)
 「こちらの広さだと半分以上は引かれる」(業者)

 「敷金」はアパートやマンションを借りるときに、貸主に預けるお金です。これは退去時に返還されるべきものですが、実際には住宅の「原状回復」の費用にあてられることが多い。「原状回復」の対象は、例えば「壁の落書き」のほか、経年変化による「長年置いていた家具のへこみ」や「日焼けによる壁紙の変色」も含まれます。

 この「敷金」をめぐっては、トラブルが後を絶ちません。国民生活センターによりますと、退去時「お金が戻ってこない」などの相談が年間およそ1万件以上寄せられています。

 都内在住の男性。1年ほど前、借りていた住宅を退出する際、貸主側から20万円以上請求されたといいます。

 「通常に(普通に使って)3年住んでいたという認識だった。数万円だと思っていたが、予想の2倍、3倍の請求額だったので驚いた」(敷金トラブルに遭った男性)

 その後、貸主側と交渉を重ね、男性が10万円を支払うことで和解したといいます。

 なぜ、こうしたトラブルが起こるのでしょうか。生活の基本的なルールを定めているこれまでの民法には、「原状回復」についてルールがないためです。そこで、今回の民法改正案では、「敷金」は契約の終了時、つまり引っ越す際に原則として「返還する」と明記されました。「経年変化」は貸主側の負担で直すことになりました。

 一方、「壁の落書き」などは、通常の使用による汚れを超えていると判断され、借主側の負担となりそうです。

 物件を探す人たちは・・・
 「借りる側も貸す側も、スムーズに物事が運ぶと思うのでルールはあった方が良い」
 「『こういうルールがあるから、してはダメ』とか自分の中で(判断)できるので、ルールはあった方が良い」

 不動産賃貸における「敷金」のトラブルについて、弁護士と協力し、解決にあたっている男性は・・・

 「『ハウスクリーニングはこの単価が妥当だ』と (民法に)書いているわけではないので、契約の時点でしっかり借りる人も、よくよく理解して契約しないと」(日本敷金診断士協会 土川保常務理事)

 不動産業者は今回の民法改正について・・・

 「消費者の意識が、今回の民法改正によって大きく変わることが予想される。民法改正後、敷金についてより一層細かく消費者に説明していく義務がある」(ietty 小川泰平社長)

 未払い金の「時効」に関するルールも変わります。これまで「飲食店のツケ払い」や滞納している「レンタルDVD代」などは1年で「時効」を迎えるなど、業種によってバラバラだった時効を原則5年に統一します。

 「1年で時効になるのが5年に。それなら賛成。時効は本当にありえない。借りた物は最後まで返さなくちゃ。お金ないなら飲まない方が良い 」(飲食店経営)
 「1年間で取れなかったツケを5年間追いかけ続けて取れるかと言ったら、相手の会社が潰れたりとかそうなるとあまり(改正も)意味がないかも」(飲食店経営)

 民法の改正案は、いまの国会での成立を目指すといいます。そして、2018年ごろまでに施行される見込みです。(05日23:13)

火災保険の解約・返金

忘れてはならないのは、火災保険の解約。
大体、2年単位で更新する火災保険。
期間中の退去で中途解約返金がされます。
金額・残期間で返金額は変わりますが、返金されるものは貰いましょう!

方法は簡単。
保険会社か窓口業者さんまで電話連絡でOKです。

ご自身で準備する退去交渉(準備編)

上手な退去交渉をするために、準備しておくべき項目を挙げておきます。

入居時の状態を正確に、説明できるようにしておく。

部屋の清掃は念入りに!

  • 大家さんの心証がよくなり、交渉がうまく進みます。(自身で出来ない場合は、ご相談下さい。格安な業者をご紹介いたします。)
  • 少しでも、修繕箇所を減らすことができ、減額できます。

この2点は、ご自身で節約の為に出来ることです、是非ともやってみましょう。

自身で出来ない場合は、ご相談下さい。