家主に支払う更新料以外に、
契約書のどこにも記載がないので拒否したいのだが、
業者は「更新手数料を支払わなければ更新しない」と言っている。
どうすればよいか?
(回答)
手数料は、本来、業務の依頼をした人が、
その業務量に応じて支払うべきものです。
もともと、契約の更新は、家主と借主との間で行うものですが、
家主が自ら更新手続きを行うことをわずらわしく思い、
家主の代理人として管理会社に業務を委託することがよくあります
従って、家主は、管理会社に、
借主の立場から言えば、契約更新の手続きに関しては、
誰にも委託したわけでなく、本来、家主との間で行うべき作業を、
家主の代理人である管理会社と行っているわけですから、
管理会社に、更新手数料を支払う理由は一切ないはずです。
管理会社は、更新手数料を家主から受け取ればよいのですが、
中には、家主から得る更新手数料以外に、借主からも何の合理的な
理由もなく、更新手数料を請求している業者もあるのです。
本来、支払うべき理由もないのに、手数料を徴収するというのは、
不当利得に当たりますので、支払う必要もありませんし、
支払った手数料の返還も請求できると思います。
なお、契約書に、更新手数料を支払う旨の記載がある場合は
どうなるかということですが、賃貸借契約書は、
家主と借主との間の取り決めですから、
そこに記載された第三者への手数料の支払いは
契約内容として有効かどうかという問題があります。
契約書に、更新手数料が明記されている場合についても、
ほとんどの場合、特約としては認められないでしょう。